2007年11月13日火曜日

エッセイの書き方(文章の構成法)

番号
トピックス
内容
表現例

エッセイの書き方(文章の構成法)
論文構成方法や考え方について
introduction・body・conclusionの3つに分けて、文章の構成を考える

意見を述べる
意見を述べるときの表現
I can't support his view. / I finally agreed with him.

理由を述べる
理由を述べる表現
…, since....、 …, because...

原因を述べる
原因を述べる表現
due to ~、owing to ~、by reason of ~など

結果を述べる
結果を述べる表現
as a result of ~、as a natural consequence

疑問・質問に答える
疑問や質問について強調する
This is a doubtful point. / I am skeptical about it.

強調して述べる
列挙、くり返し、重要なことを述べるなどの表現
in other words、in addition、on the other handなど

エッセイの書き方(文章の構成法)



日本人の書く英語論文やエッセイの多くは、「何を一番言いたいのかわからない」「最後まで読まないと書き手の主張がでてこない」という批判を受けることがあります。文法事項を踏まえても、語い数が増えても、どうしてそのような批判が絶えないのでしょうか。その理由には、英語での考え方、日本語での考え方にずれがあるからだと思われます。ですから、日本語で書いた文章を英語に訳すのではなく、英語の文章を書く作法を身につけなければなりません。英語で文章を書く、というのはその読み手が「うん、そうだ、そうだ」とうなずくように誘導する頭脳ゲームのようなものです。読み手を引き込むような、上手な英文ショートエッセイの書き方のコツを、みてみましょう。
◆まずはトピックを決めます。
何を伝えたいのか、どのような主張をしたいのか、興味のある内容を決めましょう。そのトピックについて、自分はどの立場で話を展開するのかもしっかりと決める必要があります。そのエッセイが結論にたどりつくまでのあいだは、その立場を固持しつづけないといけません。

◆エッセイを書くためのアウトラインを製作します。

キーワードを書き出す決めたトピックに関連するキーワードを、思いつくまま書き出していきます。この方法をブレーンストーミングといいます。少々的外れと思えるようなキーワードも、アウトライン作成時には書き出しておきましょう。あとになって、なにかがつながってくるかもしれません。

キーワードを整理する自分のトピックを正しく、説得力のあるエッセイに仕上げるために、どのキーワードを活かしていくかを考えます。すべてのキーワードを使うのではなく、効果的と思われるキーワードを、どのような順で説明していくかを考えます。

3部構成になるように順番を整えるエッセイがスムーズに展開するように、大きく分けて3部構成になるようにパラグラフの中身を整えます。3部は以下の通りです。
導入部(introduction)
本論部(body)
結論部(conclusion)

◆各部ごとにパラグラフを書いてみましょう。

導入部(introduction)どうしてこのトピックを選んだのか、どの点に興味があったのか、このエッセイで伝えたいことを明確に提起します。日本人はこの部分をどうしても抑えて書いてしまいがちです。その結果「なにがいいたいのかわからない」といわれてしまうのです。オーバーなぐらいに、かつ簡潔に明確に述べてみましょう。

本論部(body)トピックに関する一般的な情報、それに対する自分の立場、自分独自の見解や意見を述べます。複数のキーワードを扱うことになりますが、パラグラフひとつにつき、用件ひとつだけを述べます。どの順に提示したら読み手を説得できるか、つねに気をつけておきます。

結論部(conclusion)本論部で論じたことをまとめます。導入部で触れたトピックとズレがないように注意します。この部分では導入部、本論部で触れなかった題材には絶対に言及しないようにします。おまけのように違う事柄に触れてしまうと、せっかく書き上げたエッセイの説得力が弱まることになります。

◆パラグラフを書くときの目安
どの部分の、どのパラグラフを書くときも守るべきルールがあります。

パラグラフの最初の文は、一番伝えたいことを簡潔に述べます。これをトピックセンテンスといいます。1つのパラグラフに、いいたいことを1つだけにします。

トピックセンテンスを支える文が、そのあとに続きます。目安としては、1パラグラフは7行前後でおさめます。

どの文も、長すぎると言いたいことがぼやけてしまいます。簡潔な文章を書くようにこころがけます。


意見を述べる



エッセイを書く、ということは自分の意見を相手に正しく伝えることが目的です。手順よく意見を述べるやり方をマスターしましょう。
◆導入部で意見を提示する
このエッセイのトピックはなにか、最初のトピックセンテンスで明確に示します。導入部のパラグラフでうまく問題提起をします。<書き始めで>

This paper reports on... 「ここ[このレポート]では…を報告します」一番基本的な書きだし表現です。This paper reports on the water shortage and its effect on the economy.このレポートでは、先の水不足とそれの経済に与える影響について報告します。※一般的な水不足の場合はwater shortagesになり、its は their になります。

The purpose of this paper is... 「このレポートの目的は…」 この表現を使うことで、エッセイの主題を明確に打ち出すことができます。The purpose of this paper is to investigate the water shortage and its effect on the economy. このレポートの目的は、水不足とその経済的影響に関する調査についてです。

As is often pointed out, ... 「よく指摘されているように…」 この表現を使うと、一般論としては問題としている現象がどのように捉えられているかが示すことができます。As is often pointed out, the water shortage is becoming a severe problem.一般的に指摘されているように、水不足は深刻な問題になりつつあります。

◆本文部で自分の意見を提示する
本文部に入ります。どのような順番で自分のキーワード述べるか、アウトラインを作ったときにしっかりと整理できているでしょう。本文部の段落ひとつに、言いたいことをひとつにしぼります。意見を述べる場合、およそつぎのような順序で述べるとよいでしょう。
(1)事実を述べる
(2)述べられた事実ついての意見を述べる
(3)論旨を展開し、意見の妥当性を証明する


(1)
事実を述べる表現


Let me state... 「…を述べます」 この表現で、状況を端的に述べているニュアンスをだすことができます。


Let me state the water shortage situation of the last three months.過去3ヶ月における水不足の状況を述べます。

Let me describe... 「…を述べます」 この表現では同じ「述べる」でも、若干「説明する」という意味が加わります。


Let me describe the water shortage situation of the last three months.過去3ヶ月における水不足の状況を述べます。

Let me mention the facts on[about] ... 「…を述べます」 この表現では、「事実を示す」という意味がでてきます。


Let me mention the facts on the water shortage situation of the last three months.過去3ヶ月における水不足の状況を示します。

Most of us would accept... 「多くの人が…を認めることでしょう」一般論を導く表現です。この考えを踏まえて論を展開していきます。


Most of us would accept that the water shortage has a serious effect on our lives.多くの人は、水不足は生活に大きな支障をきたすと認めているでしょう。

It has been established that... 「…は定説になっています」 一般論を導く表現です。establishedは「確立された、立証された」という意味です。


It has been established that we must save water before we use it all up.水がなくなってしまう前に、水を無駄づかいしてはならないということが定説になっています。
(2)
意見を述べる表現


Let me give my opinion on... 「…に関して私の意見を述べます」 意見を述べるときによく使う表現です。


Let me give my opinion on the water shortage.水不足に関して私の意見を述べます。

Let me set forth my viewpoint on... 「…に関する見解を提示します」意見などを発表するときの表現です。viewpointは「視点」のことです。


Let me set forth my viewpoint on the water shortage.私の水不足に関する見解を提示します。

give one's impression on... 「…に関して思ったことを述べます」 impression(印象)という単語を使っているので、「事実」を述べるのではなく、思ったことを述べる言い方です。


I'll give my impression on the water shortage.水不足に関して思ったことを述べます。
(3)
意見の妥当性を導く表現


We may say that... 「…といってもいいでしょう」 相手をうなずかせるための表現です。十分に主張した上で、このフレーズを使います。


We may say that the water shortage is a critical matter.水不足は深刻な問題であると言えるでしょう。

It seems reasonable to suppose that... 「…と考えるのは妥当と思われます」相手をうなずかせるための表現です。上と比べて、こちらのほうが、説得力が強いです。


It seems reasonable to suppose that people worry about the water shortage.人々が水不足を心配しているということは妥当と言えるでしょう。

It may safely be assumed that... 「…と仮定してさしつかえないでしょう」相手をうなずかせるための表現です。仮定している内容には強い自信があります。


It may safely be assumed that the water shortage is a serious problem.水不足は深刻な問題であると仮定してさしつかえないでしょう。


※意見を支持する表現

I agree with... 「私は…に同意します」 一番基本的な同意の表現です。


I agree with Mr. Smith's viewpoint on the water shortage.水不足に関するスミス氏の見解に同意します。

... support one's theory. 「…は~の仮説を裏付けています」 自分の仮説を裏付けてくれる、ということは、自分と同じ主張である、の言い換えです。


His study of the water shortage supports my theory.彼の水不足に関する考察は私の仮説を裏付けています。

Opinions vary... 「意見が…で異なります」 意見の相違を認める表現です。<...>の部分で、on ~(~について)、as to ~(~に関して)のように主題について述べます。相違していることに関しての感情の動きはありません。


Opinions vary as to the causes of the water shortage.水不足の原因に関して、意見は分かれています。

I don't share... 「…に同意しません」 意見の相違を示し、自分の意見は相反していることを述べるときの表現です。<...>には、the opinionのように同意できないことがらが直接きます。


I don't share this opinion.私はその意見に同意しません。

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